(5)「大森林の少年」:赤木かん子の「親子で読もう!今どきの絵本のおすすめコーナー」(5)

今日の絵本は、「大森林の少年」
(ラスキー作 ホークス絵 あすなろ書房 1999年)


20世紀の初め、アメリカで
今と同じように伝染病が流行ったときがありました。

人々がバタバタと倒れていくなか、
ある家族はせめて10歳の長男だけでも助けたいと思い、
冬の間中、深い森の奥の伐採所に働きにだすことにしました。

渡ったら……あとは春まで二度と渡ることができない凍った川を渡って……。

伐採所の大男たちはこの少年を可愛がりました。

やがてこの賢い男の子は、
男たちのほとんどが読み書きできないために、
出来高制の賃金をかなり貰いそこねていることに気がつき、
きちんと帳簿を作って
みんなが正当にお金を払ってもらえるようにしたので
尊敬されるようにもなりました。

そうして彼は一冬楽しく過ごし、
まちに待った春に再び家族と会うことができたのです。

とても楽しい正統派の一種の冒険小説ですが、
でもその底には、
もしかして春になって自分が帰るときには
家族は死んでしまっているかもしれない恐怖が常に流れています。

初めて家族と離れる淋しさに耐え、恐怖に耐え、
きっちり頭を上げて暮らしたこの少年には頭が下がります。

長いので(まともに読むと45分くらい、かかります)
読み聞かせで使ったことはないのですが、
ご家庭で夜寝る前に読んでやるにはいいだろうと思います。 

こんなふうになってほしい、などということは思わずに
(そんなのはひとそれぞれです。
 臆病だからといって悪いわけではありません。
 臆病が命を救うことだってありえるのですから)
凄いねぇ、といって この冒険物語をお子さんと一緒に楽しんでください。

ちなみにこれは、本当にあった物語です。
作者のお父さんの話なのだそうです。




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