(12)「ねずみとおうさま」:赤木かん子の「親子で読もう!今どきの絵本のおすすめコーナー」

今日の絵本は、
「ねずみとおうさま」

(コロマ神父・文 土方 重巳・絵 岩波書店 1953年)

ねずみとおうさま (岩波の子どもの本) - コロマ神父, 土方 重巳, 石井 桃子
ねずみとおうさま (岩波の子どもの本) - コロマ神父, 土方 重巳, 石井 桃子


日本に絵本を定着させた、岩波の最初のシリーズの中の一冊です。
従ってたいそう古く、
なかの書体からしてふるびているので
(なにせ、外国人の名前がひらがなだ)
子どもたちは自分ではもっていってくれません。

でも読んでやると聞くんです。

これは
幼くして王さまにならねばならなかった小さい男の子の話です。

彼が真の意味で
ちゃんとした大人になれるかどうか、
お妃はたいそう心配し、注意深く、賢く育てました。

“臆病なのは用心深い人、
それを我慢するのが強い人”……。

この王さまは
お妃にそういって育てられましたが、
子どもはみな違うので、
この教えが響く人と必要ない人がいます。

この王さまには役に立ちました。

ねずみのペレスに連れられて、
貧しい男の子に会いに行く冒険をしたときに、
彼はそう自分に言い聞かせて乗り切ったのですから。

このお妃は自分の子どもを冷静に見て
何が必要かを考えたのでしょう。

子どものときにはこの冒険の旅にワクワクしたものですが、
大人になって読むと、
どうしてもこのお妃のほうに目が行きます。

夫を亡くして、
まわりに敵もいるだろう、王位につく息子を
はらはらしながら見守っている、若い女の人を……。
下手したら、まだ20代だぞ!

今の一年生は思慮深いので、
こういう話を喜んでくれます。

かなり長いので、
普通の読み聞かせには向きません。
こういう本こそ、ご家庭で読むのにいいでしょう。

このセリフが、うちの子には響くな、と思ったら、一度お試しを。



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント