(21)「ちいさいおうち」:赤木かん子の「親子で読もう!今どきの絵本のおすすめコーナー」

今日の絵本は、
「ちいさいおうち」
(バージニア・リー・バートン作  岩波書店 1965年)


ちいさいおうち (岩波の子どもの本) - バージニア・リー・バートン, バージニア・リー・バートン, 石井 桃子
ちいさいおうち (岩波の子どもの本) - バージニア・リー・バートン, バージニア・リー・バートン, 石井 桃子


ちいさいおうちが、
はじめは静かな田舎にあったのに
だんだん周りが都会になっていき、
ビルの中に埋もれるようになった年老いたおうちを
若い者がまた田舎に持ってってやる、という、
バージニア・リー・バートンの売れに売れた名作ですが、
最近は見なくなっている、と思います。

でも、ここんとこの1、2年生を見ていると、
また「ちいさいおうち」復活できるんじゃないかと思うのね。

なぜかというと
この絵本のテーマは“老人問題”だからです。

いまの低学年は
人の役に立つこと、人の世話をすることに敏感です。

こっちは、まだその子たちは世話をされるほうだと思っていても、
本人たちは、すでに世話をする側に立っている、と思っているわけですよ。

物語というのは
何人もの登場人物がでてきて、
読者は通常はやはり自分と立場が似ている人に思い入れるので、
同じ物語でも読み手が違うと違う話になったりするものですが、

いまの子どもたちは、おそらく
ちいさいおうちを田舎に移してあげる若者たちに
自分を重ねるのではないかと思います。
そうだ、そうだ、そうしてやればいいよ、と。
そうして満足するのです。

そういうことを思いつかない、したいと思わない人たちには
この話はポカンとするだけだったので、
ここ何十年かは使えませんでした。

でもこの1、2年はカムバックしてきたと思うのです。
あ〜、うちの子、ウケそうだわ〜と思ったらお試しあれ。




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