かん子さんの本の寺子屋「YAの次にくるもの」の巻

朝から、立川のけやき台小で改装作業の続きをして、一度帰宅。
夜は、かん子さんの寺子屋に行きました。
今回は、珍しく事前に「課題図書」が指定されていました。
それが、令丈さんの「強くて、ゴメンね」。

この前会ったとき、かん子さんに「読んだ?」ときかれたので、
「読んだ! もー、傑作! すごいよ令丈ヒロ子!」と絶賛したら、
「だろ~?」と、かん子さんもにんまり。
で、かん子さんはこの作品のどこを「スゴイ」と言うのか、
とても興味がありました。
(だって、きっと、わたしがスゴイと思うとことは違うと思うので)

以下、今日のわたしのメモの一部です。

日本の児童文学は「誰も知らない小さな国」で始まり、
「ズッコケ」までが一区切り。→「現代古典児童文学」
1990年代の森絵都から日本のYAが始まった。

文学の棚をジャンル分類すると
 ミステリー / SF / ファンタジー / ホラー
 少女小説  / 中国古典 
それ以外のリアリズムの小説は、全部YAだった。
 → 3~5年の普通の児童文学は「ズッコケ」の後、なかった。

YAとは、傷ついた子どもたち(アダルト・チルドレン)が
     どのように回復していくか、の物語
  平成になって20年間、出てくる作品はYAばかり。
  ↓
  その間、健康な子どもたちが読む本がなかった。

傷ついていない、健全な子どもたちが、どうやって成長して大人になるか。
前世紀の方法は、現代にそぐわない。

やっと現れた「強くて、ゴメンね」
  主人公とヒロインはまともな子ども。
  現代に生きる子どもだから、それなりに気を使って生きている。
      前時代の子どものように傍若無人には生きていない。
  でも、トラウマがあるほどではないので、YAではない。
「YAの次にくる児童文学」である。

・・・ということで、
かん子さんは、この作品を
平成第二期の幕開けを告げるエポックメイクな作品と位置づけている。
なるほどね~。

確かに、すごくまともな子どもたちです。
相手の気持ちを思いやり、何か力になってあげたい、と思う。
一方で、ちょっとしたことで舞い上がったり落ち込んだり。
それが全然深刻じゃなくてコミカルなのは、
令丈さんの個性だと思っていました。

今日のかん子さんのお話によれば、
単に令丈さんの個性、というだけでなく、
「YAの次」という新しいスタイル、ということになります。

強くてゴメンね (スプラッシュ・ストーリーズ 2)


わたしは、構成にほどんどまったく無駄のないところや、
最初から最後まで、勢いが鈍らず、淀みのない文章に惚れ惚れし、
「これ書き上げたとき、きっとすごく気持ちよかったろうなあ」とか思ってました。

で、最後にかん子さんが参加者にお願い。
「これと同じように、普通の子どもが成長する話を見つけたら教えて」
だそうです。
皆さん、見つけたら、ご一報くださいませ。

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  • 「強くてゴメンね」令丈ヒロ子著

    Excerpt: 昨年末に出た令丈さんの新刊。 女の子なら小学校3年生からOKだと思います。 表紙もかわいい! 小学校図書館にオススメです。 Weblog: 龍のいるまわり道 racked: 2008-03-14 22:20